私の食育日記

暑い時期のお弁当作り

食育インストラクター●岡村麻純/JA広報通信より


 幼稚園のお弁当作りは、暑い時期になるととても気を使います。1歳の娘の離乳食も、作った物を持ち歩いているので、この時期はメニューも含めとても悩みます。
 食中毒の危険性のある身近な食品には、おにぎりが挙げられます。おにぎりの食中毒の多くはブドウ球菌によるものです。ブドウ球菌は、37度が最も生育しやすいとされており、保存の際は10度以下の低温保管が適しています。またおにぎりを作るときも直接手で触らずに、ラップなどを使うようにしましょう。
 次によく挙げられるのが、卵料理です。厚焼き玉子や、半熟で調理するスクランブルエッグ、親子丼などで、卵のサルモネラ菌が生残したり増殖したりすることが原因で起こる食中毒です。これは、まずは新鮮な卵を利用すること。そして保存する際は低温で。加熱後は、使用済みのまな板や包丁は使わずに清潔な状態で扱うのも大切です。食べる直前での再加熱も効果的とされています。
 意外と知られていないのが、マカロニサラダやポテトサラダ、白あえなど、加熱品と未加熱の物を混合する料理の食中毒です。これは調理過程や調理後に食中毒の原因となる菌に触れてしまう2次汚染が多くの原因です。新鮮な食材を使用し、手袋や調理器具の使い回しは避けて、低温短時間の保存だけにしましょう。
 日本の夏の高温多湿は、食中毒の原因となる菌などにとって好ましい環境です。お弁当作りの際は、できるだけ加熱する料理を中心に選び、手や調理器具の消毒を小まめにし、お弁当箱も、アルコール消毒をして乾かしておくようにしています。また、娘の離乳食に関しては凍らせたまま保冷バッグに入れて持ち歩き、ベビールームなどで食べる直前に電子レンジで温めるようにしています。暑い時期こそ市販のベビーフードを活用するのもいいいですね。

野菜で彩り豊かなお弁当作り

食育インストラクター●岡村麻純/JA広報通信より


 4月から息子が幼稚園に入園しました。幼稚園とともに始まったのがお弁当作りです。親と離れて1人で食事をするのも初めて。できるだけ食べやすく、喜んでくれる物をと、毎朝頭を悩ませています。見た目のおいしさのために大切にしているのがお弁当の彩りです。そこで活躍してくれるのがカラフルな野菜たちです。
 まず、カボチャ、ニンジン、トマトなどの黄色や赤色は、カロテノイドと呼ばれる色素です。このカロテノイドは酸にもアルカリにも影響されにくく、熱にも強いので、調理をしてもきれいな色みが保たれます。カロテノイドのうちニンジンやカボチャに含まれるカロテンは体内でビタミンAに変わるので栄養成分としても重要な物です。カロテノイドは油によく溶けるので、油を用いて調理した方が体内で吸収されやすくなります。
 ナスやシソの赤紫色はアントシアニンと呼ばれる色素です。このアントシアニンはpHにより変化し、酸性では赤色、アルカリ性では青くなります。このアントシアニンは金属イオンと結合して安定するため、ナスの漬物や黒豆を煮るときは、古いくぎやミョウバンを加えるときれいな色が保たれます。アントシアニンは水溶性のため、ナスの煮物を作るときは油で揚げてから煮ると、色が落ちるのを防ぐことができます。
 ホウレンソウやインゲンの緑はクロロフィルと呼ばれる色素です。クロロフィルは長時間加熱したり、酸性になると褐色に変化してしまいます。そこでホウレンソウなどは沸騰水中にふたをせずに入れて、できるだけ短時間でゆで、その後すぐに冷水にさらすか手早く冷ますときれいな色に仕上がります。
 このように、野菜本来の彩りを損なわないように調理するだけで、見た目のおいしさが向上します。お弁当作りの際は本来の美しい色を生かして、キャラ弁、デコ弁でなくても、かわいいお弁当を目指したいと思います。

カルシウムの吸収率

食育インストラクター●岡村麻純/JA広報通信より


 わが家の娘が1歳になりました。乳児期を卒業してこれからは幼児期。食事も母乳中心から食事中心にステップアップしていくときです。
 そこで気になるのがカルシウムです。カルシウムは生後6カ月ごろまでは母乳からの摂取で十分とされていますが、それ以降は食事からも取り入れていかなければなりません。1日の摂取で推奨されている目安量は1~2歳で男子が450mg、女子が400mg、3~5歳で男子が600mg、女子が550mgです。
 体内においてカルシウムは約99%が骨と歯に含まれます。残りの1%は血液中に含まれ、こちらも重要な役割を果たしています。カルシウムが不足すると骨に貯蔵されているカルシウムを使ってしまうので、骨が弱くなってしまう、また成長不良を起こしてしまうことがあります。
 このカルシウムですが、食品中に含まれている全てを体内に吸収できるわけではありません。比較的吸収率の良くない栄養分で、牛乳中のカルシウムで50~60%。つまり牛乳100gにはカルシウム110mgほど含まれますが、体内に吸収できるのは55mgから66mgほどなのです。それでも牛乳はカルシウムの吸収を助ける成分が含まれているため吸収率は高く、小魚なら30%、野菜では20%ほどです。
 カルシウムは食品に含まれるリン酸と結合して溶けにくくなってしまい、吸収されにくくなります。リンはインスタント食品や加工品に多く含まれます。効率良く吸収するためには、リン酸を取り過ぎないよう注意し、カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDも一緒に取ることです。カルシウムは乳製品や大豆製品、小魚、野菜などに多く含まれ、ビタミンDはレバーやイワシ、サケなどの魚、卵黄などに含まれます。
 ちなみにカルシウムは年齢が高くなるにつれ吸収率が下がるといわれています。大人も子どもに負けず、しっかりとカルシウムを吸収していきたいものです。

新ジャガ、新タマネギの季節

食育インストラクター●岡村麻純/JA広報通信より


 この頃になるとスーパーでつい手に取ってしまうのが、新ジャガイモ、新タマネギです。
 暖かくなりだすと目にするこの新ジャガイモ、新タマネギ。通常、ジャガイモやタマネギは、収穫した後貯蔵され、その後一年中安定的に出荷されています。しかし、この新ジャガイモや新タマネギは収穫してすぐに出荷されます。また、新ジャガイモは通常より早めに収穫され、小粒で皮が薄くみずみずしいのが特徴です。新タマネギは通常のタマネギのように乾燥をさせていないので、柔らかく、辛味も少なくなります。まだまだ味付けもせず野菜本来の味を知ってもらいたい離乳食の時期には、この新ジャガイモと新タマネギはうれしい存在です。
 栄養面に注目していくと、新ジャガイモは普通のジャガイモよりもビタミンCが多く含まれます。さらに野菜は皮の近くが最も栄養が豊富な部分。皮が柔らかい新ジャガイモならば皮ごと食べられるため、より無駄なく栄養をいただくことができます。また、タマネギの栄養といえば、辛味成分である硫化アリルです。これはビタミンB1の吸収を助けてくれる他、血液をさらさらにして動脈硬化を抑えてくれるといわれています。そんな硫化アリルは水に弱いため、タマネギの辛味を取ろうと長く水にさらすと、この硫化アリルも水に溶け出してしまいます。また熱にも弱いため、生で食べることができる新タマネギは、タマネギのいいところを丸ごといただくことができます。加熱するときは油を使う方が成分を残したまま食べることができます。
 この二つに共通することは通常のものより水分量が多いということです。そのため、長期保存は向いていません。買ってきたら袋から出し新聞紙などでくるみ、風通しが良く、光の当たらない冷暗所への保存が必要です。取れたての野菜は、できるだけ早くおいしいうちにいただきたいです。

離乳食の踏ん張りどころ

食育インストラクター●岡村麻純/JA広報通信より


 生後10カ月になる娘の離乳食が、最も大変な時期に入りました。どんなにベルトをしてもいすから立ち上がる、自分で食べたがるため、食べ物は飛び散り、お皿は飛ばされ、食事後には娘は髪の毛から足元までご飯粒が付いています。ママ友が、食事後は親の方がぐったりしていると話していたことを思い出しました。
 わが娘も目を離すといすに立ち、テーブルの上を荒らし、毎日ハラハラです。しかし、この時期にいすから落ちてしまったら危ないからとローテーブルで食べることに変更した友人が、その子は3歳になった今でもいすに座ることを嫌がり、親の膝の上に座ったり、動き回ってしまうと話していました。それを思うと、今は親の踏ん張りどころ。一度座ったら私が離れることがないように準備を整えて、上の子にも協力してもらい、付きっきりで食事をしています。立ち上がるたびに、「ご飯のときは座ろうね」と声を掛けて座らせる、この作業を1回の食事に10回以上行っていますが、今は初めての食事のお勉強。この繰り返しで学んでくれると信じています。
 もう一つ大変なのが手づかみ食べ。まだ上手に食べられないため荒らし放題ですが、この時期の手づかみ食べは脳の発達に良いといわれています。なので、ここも踏ん張りどころ。親が口に運んでしまえば汚れずに楽ですが、できれば子どもが手で食べられるメニューを一つは用意してあげましょう。テーブル周りは汚されてもいいようにレジャーシートを敷いています。そしてどんなにぐちゃぐちゃにしても食べる気があるときは見守り、遊び始めたら終わりにすると決めています。
 毎食が本当に大変な時期ですが、これを乗り切れば子どもの成長を感じられるはず。また、この時期はまねっこが上手なとき。親が向かい合って座り、一緒に食べてよくかむのを見せる、それだけで確実に学んでくれているはずです。


ページ上部へ